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「伝統的手法 ゆかた 手ぬぐいの注染工場見学」の報告

お知らせ
12 /08 2023
「注染」の村井染工場見学レポート

 12月1日、都内で2軒となった注染工場のうちの一つ、江戸川区一之江にある村井染工場を見学しました。参加者は18名で、榎本研究室のゼミ生5名と先生も参加されました。

注染は、防染糊を型置きした布に染料を注ぎ入れて、浴衣や手ぬぐいなどを染める技法です。村井染工場では主に手ぬぐいを制作していて、この日は落語家さんの注文や干支の模様を染めていました。

 まずは、防染糊付けを見学しました。型台に布を広げ、1枚ずつ糊付けして屏風状に折り返して重ねていきます(写真1)。手ぬぐいの場合は、20~40枚分重ね、布の束をおが屑の上に置いて防染糊をなじませます(写真2)。

 次に、染色後の防染糊や染料を水洗機で洗い流し、手でまとめる作業を見学しました。15~16℃くらいの井戸水のため、暑い時も寒い時も厳しい仕事だと感じました(写真3、4)。

 最後は、染めの作業です。布表面を押し付けて防染糊を安定させてから、薬缶に入った60~70℃の染料を布に注いで、防染糊の無い部分を染めていきます。コンプレッサーで染料を吸引して下に重なった布にも染料を行きわたらせ、表裏逆にして何度か繰り返し色を濃くしていきます(写真5、6)。

 水洗い後は干し場で自然乾燥します。この日は、天気が良かったので、染まった布は気持ち良くはためいていました(写真7)。

 乾いた布地を手ぬぐいの長さに畳みなおしてシワをとるなどの仕上げも見せていただきました。

 古くからあった手ぬぐいは、江戸後期に量産され、明治初期に長板中型染めを改良して大量に染められる注染が考案されました。江戸は一色染め、大阪は多色染めが主だったそうです。
 今は、型紙が柿渋を浸した伊勢和紙から化学繊維の紙に変わってきたり、型紙の補強に使う紗が絹からナイロン糸になったりと変化しています。また、注染の手ぬぐいは若者や外国人にも人気が出ているそうです。

 見学後は、手ぬぐいを販売していただき皆さん帰途に着きました。見学時間は40分から60分と短かったのですが、有意義な見学をすることができました。


《写真をクリックすると拡大写真が見られます》

(写真1 防染糊)       (写真2 おが屑の上に置く)   
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 (写真3 水洗機で洗う)     (写真4 布をまとめる)    

 水洗機で洗う       17018637360.jpeg  



 (写真5 表面をたたく) (写真6 薬缶から染料を注ぐ) 

 17019111200.jpeg       薬缶で染料を注ぐ

(写真7) 立て(だて)で自然乾燥)

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日本女子大学 家政学部 被服学科
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